天国に届けるドリームマッチ サッカー元日本代表が宮古島に結集 奥選手の思い継ぎ


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奥大介さんの思いを受け継いで宮古島に集まった選手ら=18日、宮古島市の伊良部カントリーパーク

 【伊良部島=宮古島】2014年に宮古島市で交通事故死した元サッカー日本代表の奥大介さん(享年38)を追悼する「宮古島ドリームマッチ」(宮古サッカー協会主催)が18日、伊良部島の伊良部カントリーパークで開かれた。ジュビロ磐田監督の名波浩さんの呼び掛けにより、現役選手を含んだそうそうたる選手らが集まった。

 大勢の観客の下、子どもたちを対象としたサッカースクールや地元高校生との試合が行われ、にぎわいを見せた。奥さんの人柄がしのばれる一日となった。

 現役引退後、同市で生活していた奥さんは生前、「いつか、宮古の子どもたちにサッカーを教えたい」と周囲に話していたという。その思いを引き継いでドリームマッチは開催された。

 元日本代表の中山雅史さんや小野伸二さん、福西崇史さん、久保竜彦さん、鈴木隆行さんのほか、宮古島市出身の上里一将さんらが参加した。

 試合では選手らが華麗な技術や体の強さを見せ、高校生を圧倒した。

 試合後、名波さんは観客に向けて「奥大介に対する思いがドリームマッチを開催できた。大介が天国から見守ってくれたおかげだ」と語った。

 中山さんは「みんなが大介への思いを持っている。みんなの思いが集まって宮古島のみなさんが喜んでくれればいい」と話した。

 試合で1ゴールを決めた宮古高校1年の善平輔さん(16)は「技術がすごくてボールが全然取れなかった。もっと練習してプロを目指したい」と目を輝かせた。