フロートを海面に設置 名護市辺野古の新基地建設 海保がカヌーの市民拘束


この記事を書いた人 松永 勝利
フロートを海に浮かべる沖縄防衛局の作業船=6日午後1時50分ごろ、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、沖縄防衛局は6日午後1時50分ごろ、米軍キャンプ・シュワブ沿岸部の砂浜に並べていた浮具(フロート)を作業船で海上に設置する作業を始めた。建設に反対する市民らがカヌー8艇、抗議船2隻で抗議行動を始めたが、カヌーに乗った市民8人はすぐに拘束された。抗議船1隻は海上保安官6人に乗り込まれ、操縦が制御されている。工事再開後、フロートが海上に設置されるのはこれが初めて。
 作業船は重機が砂浜の海に近い地点に移動させたフロートを沖に向かって次々と引っ張った。海上保安庁は少なくともゴムボート12艇で抗議市民を警戒した。
 一方、シュワブゲート前では抗議市民ら約30人がテントからゲート前に移動して、米軍車両がゲートから出て行くのを阻止する行動を始めた。市民らが米軍車両に立ちふさがると、ゲート内で待機していた機動隊員約20人が市民を排除している。市民の抗議と機動隊員の排除が繰り返された。
 市民らは沖縄防衛局が5日、米軍垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの空中給油訓練再開を通知したことを受け「給油訓練は許されないぞ」「オスプレイは撤退せよ」などとシュプレヒコールを上げている。【琉球新報電子版】

ゲートから出て行こうとする米軍車両の前に立ちふさがり抗議する市民ら=6日午前11時35分ごろ、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前