元SKE48の松井玲奈、ノンスタ石田が熱演 新・幕末純情伝 沖縄問題交え演出


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「新・幕末純情伝」で好演した松井玲奈(左)と石田明=7日、中城城跡野外特設ステージ

 つかこうへい原作の「新・幕末純情伝」(岡村俊一演出、SAP・中城村・琉球放送主催)が7、8の両日、中城城跡野外特設ステージであった。

 新撰組の沖田総司が実は女性だったという設定で1989年から上演を繰り返し、好評を集めてきた。本公演では7代目の沖田を女優松井玲奈、坂本龍馬をお笑い芸人NON STYLEの石田明が演じた。

 沖田と坂本、土方歳三(細貝圭)の三角関係を描きながら、幕末の志士が切り開く新しい時代の夜明けをスピーディーに表現した。

 後半、沖田を巡って自己保身や裏切り、偏見などさまざまな感情がむき出しになり、演出にも深みを持たせた。役者のジャージー姿や城壁に映される幻想的な照明とシルエットが劇を引き立てた。

 劇中、原発、オスプレイ墜落、民主主義などのせりふが出てきて、最後の場面では城壁にオスプレイのシルエットが登場するなど沖縄問題にも目を向けた。最後には16日に映画「怒り」(李相日監督)で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した佐久本宝も出演した。