
【東・国頭】東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の建設に抗議する市民を写真で追った記録集「沖縄 抗う高江の森」(高文研)が25日出版された。2016年7月から沖縄防衛局によって再開された建設工事に反対する市民らの姿を伝えている。同記録集では工事で破壊されるやんばるの森や、そこに住む貴重な動植物、名護市沖での墜落直後の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイなどの写真96枚が収められている。
写真を撮ったフリーの報道カメラマン、山城博明さん(67)はベトナム戦争時の1973年に北部訓練場内で米軍の訓練を撮影するなど、長年にわたって北部訓練場を見てきた。
「ライフワークとしてやんばるに住む動植物を撮影しているが、ヘリパッド建設の影響で、森がどんどん破壊されている」と話す。続けて「写真集の中には大きな木の切り株、カミソリのようなものが付いた有刺鉄線が張り巡らされた森など、訓練場内で何が起こっているのかが分かる」と強調した。
同書の解説は奥間川流域保護基金の伊波義安代表が書いた。同書は定価1600円。県内の書店や「ヘリパッドいらない」住民の会で購入できる。住民の会から購入すると、その収益の一部が同会に寄付される。
出版を記念して、那覇市若狭の不屈館で2月8日から4月30日まで「第二回山城博明写真展」が開催される。不屈館の入場料は500円、65歳以上が400円、10人以上の団体が400円となっている。