金城沙希、初の栄冠 佐渡山、星川、比嘉里も本戦 ダイキン女子アマ


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5番で力強いショットを放つ金城沙希=31日、南城市の琉球GC(大城直也撮影)

 ゴルフのダイキンオーキッドレディスアマチュア選手権大会2017の最終日は31日、南城市の琉球GC(西・東コース6617ヤード、いずれもパー72)で決勝ラウンドを行い、金城沙希(19)=名護高校出=がこの日1オーバーの通算2オーバー、146で初の栄冠をつかんだ。初日首位タイだった金城は前半は1バーディー、1ボギー、1ダブルボギーとスコアを落とした。10番もボギーをたたいたが11番でバーディーを奪うと、その後は粘りパーを維持。最終18番でバーディーを奪い、優勝した。5位タイでスタートした佐渡山理莉(名護高1年)が2バーディー、3ボギーでまとめ、1打差の2位。3位は星川ひなの(真志喜中―熊本国府高2年)、4位は比嘉里緒菜(嘉数中2年)だった。星川と比嘉は通算スコアが同数だったが、決勝ラウンドの18番ホールからのカウントバックで順位を決めた。上位4選手は国内女子ゴルフツアー開幕戦「第30回ダイキンオーキッドレディストーナメント」(3月2~5日)の出場権を手にした。

◆地力の高さと精度光る/金城沙、目指す決勝R進出

 金城沙希が地力の高さを示し、初の頂点に立った。過去2回ダイキンオーキッド本戦に出場しながらも、予選のアマ大会では未冠だった。この日も、ショットが左右にぶれ苦しんだ。しかし的確にリカバリーし、得意とするパットの精度も光った。3パットはゼロ。3月にはプロテストを控えている。「本戦では決勝ラウンド出場を目指す。そして、プロ試験の弾みにもしたい」と柔らかい笑顔を見せた。

 優勝までの道のりは楽ではなかった。1番はバーディーで好発進したものの、ドライバーやセカンドショットが左右に乱れ「アプローチでパーセーブを狙うのに必死だった」。

 初日にダブルボギーだった12番ホールは、ティーショットがカート道そばに落ち、2打目もバンカーへ。それでも、3打目をピンそば1メートルにピタリと寄せて、パーをセーブした。「苦手とする12番で奇跡のバンカーショットを決めたことで勢いづいた」。その後はミスなく、最終18番をバーディーで締めくくった。

 高校卒業後は、午後1~9時までエナジックゴルフアカデミー(名護市)に通い、苦手のショットとパターの精度を上げた。練習量の多さで自信を付け、学生時代のようにミス後に崩れることは減ったという。

 過去2回の本戦出場は「スイングもばらばらで自信のないゴルフだった」と話す。あれから1年。高校卒業してプロを目指す金城は「もうジュニアじゃない。成長している証を見せたい」と活躍を誓った。
(嘉陽拓也)