那覇市 商業民泊調査へ 来年度、推進是非の判断に


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 マンションやアパートの空き部屋を宿泊施設として貸し出す商業型民泊について、那覇市は実態を把握するための調査費用500万円を2017年度予算案に計上した。13日から始まる2月議会定例会に提案する。同様の調査は県内市町村で初めてとみられる。市は、調査結果を基に観光都市として民泊施設を推進するか判断するとしている。

 修学旅行生らを対象にした教育型民泊と異なり、空き部屋を宿泊施設として貸し出す商業型民泊が県内で増える中、無許可での営業があるほか「ごみの分別ができていない」「見知らぬ人が出入りしている」など周辺住民からの苦情が相次いでいる。

 調査ではエアビーアンドビーなど民泊施設の仲介サイトを中心に施設情報を収集し、施設所在地、宿泊可能人数、1泊当たりの料金、旅館営業法許可の有無などを聞き取る。民泊運営者や利用者にアンケートも実施する。調査は一括交付金での実施を目指す。

 那覇市では、商業型民泊について2015年10月から16年9月までに約40件の苦情が寄せられた。全て無許可で営業しており、そのうち確認が取れた9件は市が営業を中止するよう指導した。