芸術で自分らしさ表現 JICA 障がい者アーティストが交流


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 県内在住の障がい者アーティストと、南米出身の国際協力機構(JICA)研修員による芸術を通した交流会が15日、浦添市の沖縄国際センターで開かれた。口を使って自身のヌード画などを描くコロンビア出身の画家アイディー・モンテロ・ラミレスさんは「神様が与えてくれた体は曲がっていたとしても、一人の女性として私は美しいということを描きたかった」と述べ、絵を描くことで自分らしさを表現することの素晴らしさを説いた。

県内在住の障がい者アーティストの作品の前で記念撮影する交流会参加者ら=15日午前、浦添市の沖縄国際センター

 交流会は、南米出身の福祉従事者を対象とした研修「地域に根ざしたインクルーシブアプローチによる障がい者の社会参加と生計」の一環として開かれた。ラミレスさんを含む研修員8人は、同センターで開催中の「アール・ブリュット展」に作品を提供する社会就労センターわかたけ所属のアーティスト4人と通訳を介して会話したり、作品の前で記念撮影したりするなどして交流を深めた。

 パナマから研修に参加したソーシャルワーカーのジャニルカ・ロドリゲス・カルボさんは「沖縄の障がい者自立支援への取り組みは先進的で素晴らしい。障がい者の可能性と独立性を尊重する社会基盤はぜひ参考にしたい」と述べた。

 「アール・ブリュット」とは加工されていない「生(き)の芸術」と訳され、障がい者らが自らの感性に従って作った芸術作品を指す。【琉球新報電子版】