キングス、渋谷を振り切る Bリーグ第37戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区5位=15勝21敗)は18日、沖縄市体育館でサンロッカーズ渋谷(中地区4位=16勝18敗)と今季第37戦を行い、78―63で勝利した。

 キングスは第1クオーター(Q)からシューター陣が好調で、喜多川修平や田代直希が外からリングを射抜いて得点を重ねた。守備ではオールコートで激しくプレッシャーを与えて渋谷をロースコアに抑え、40―25で前半を終えた。

 第3Qはキングスのシュートがリングに嫌われて渋谷に追い上げられた。それでもアンソニー・マクヘンリーや津山尚大のシュートで加点し、第4Qは岸本隆一が要所で得点して渋谷を振り切った。

 渋谷との第2戦は19日午後6時から同体育館で行う。(観客3000人)

琉球 16勝21敗
 78―63(22―16,18―9,17―23,21―15)
SR渋谷 16勝19敗

 【評】前半で主導権を握ったキングスが後半に粘りを見せた渋谷を振り切った。第1Qの序盤からキングスはオールコートで圧力を与えて渋谷のミスを誘発した。攻撃では喜多川が3ポイントを沈め、徐々にリードを広げた。第3Qは得点が伸びず渋谷に追い上げられたが、堅守から持ち直して逆転を許さなかった。渋谷はシュート精度が最後まで上がらなかった。(平安太一)

◇いい攻撃で流れ
 伊佐勉HC(キングス)の話 第1Qの入りで守備から積極的にいくことができて、いい攻撃で流れをつかめた。試合の途中はボールが止まってしまったが、選手たちがしっかりと復活してくれた。次につながるような、すっきりとした内容の試合だった。明日(19日)もこれを続ける。

◇オフェンス機能せず
 BTテーブスHC(渋谷)の話 3ポイントシュートを決めた沖縄に主導権を握られて、プレッシャーを与えられて自分たちのオフェンスが機能しなかった。素晴らしいチームと素晴らしい環境で試合するときには、最初から自分たちのプレーができないと厳しいと感じた。

◇前半、攻守で圧倒 後半戦浮上へ手応え

キングス―渋谷 第3クオーター、厳しいディフェンスに遭いながらもゴール下のシュートを決めるアンソニー・マクヘンリー=18日、沖縄市体育館(新里圭蔵撮影)

 キングスが第1Qから攻守で圧倒した。試合開始から約20秒で岸本隆一のミドルシュートで先制し、直後にオールコートの守備で渋谷のミスを誘発した。そこからレイショーン・テリーのレイアップシュートで追加点を奪うと、再び激しく守って渋谷の攻撃を阻止。田代直希が3点シュートを沈めて一気に7点のリードを奪った。田代は「第1Qからキングスらしいバスケが展開できた」とうなずく。

 第1Qでリズムをつかむと、第2Qもいい流れを維持した。途中出場の渡辺竜之佑はリバウンドや得点で存在感を示し、「自分のプレーを大事にやろうと思った」と語る岸本は積極的にリングに向かった。渋谷の主力を複数人で守るなど互いに連係しながら失点を防ぎ、前半をわずか25失点で切り抜けた。

 第3Qに渋谷が勢いを増した時間はマクヘンリーが奮起した。インサイドでリングをこじ開けて重苦しい雰囲気を振り払うと、フリーの仲間にボールを供給して好機につなげた。この日は11得点10リバウンドの活躍でチームの勝利に貢献した。

 キングスらしい積極性を見せての勝利に、岸本は「充実した試合だった」と手応えをつかんだ。一方で「これを続けないといけない」とも感じている。まずは19日の第2戦でも白星をつかみ、リーグ後半戦で浮上するきっかけをつかみたいところだ。(平安太一)