音楽家で元「THE BOOM」の宮沢和史さんが10日、沖縄県教育庁を訪ね、県内各地の歌い手200人以上による沖縄民謡245曲を収録した17枚組のCDボックス「沖縄 宮古 八重山民謡大全集(1)唄方~うたかた~」を寄贈した。CDボックスは県内の全公立高校と特別支援学校の合計77校に贈られる。宮沢さんは「音の教科書として活用してほしい」と願った。
宮沢さんは4年以上をかけて県内各地に歌い手を訪ね歩き、2016年12月にCDボックスを完成させた。歌詞の書き起こしに宮沢さんの解説を付けた140ページの解説書もセットになっている。全公立中学校と公立図書館、県外・海外の全県人会にも順次寄贈する。
収録を続けるうちに記録したい歌がどんどん増え、収録曲は当初予定の100曲から倍増したという。予算も膨らみ「唄方プロジェクト」(平田大一代表)を立ち上げて寄付を募った。宮沢さんは「目標金額が予想以上に早く集まった。歌い手も全員がボランティアで快く参加してくれた。沖縄に恩返ししないといけないことが増えた」と感謝し、活用を願った。