「母救った」娘涙で感謝 コットン大佐、金城さん表彰 嘉手納署


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【嘉手納】嘉手納署は2月24日、米空軍医師のジョン・J・コットン大佐(48)と金城菜未さん(40)=嘉手納町=に感謝状を贈った。嘉手納町水釜の国道58号沿いで2月3日午後に事故が発生し、その際、重傷を負った徳里リカさん(47)=嘉手納町=に対し、救急車が到着するまでの間、救護措置をとって命を助けた行動に感謝した。

事故に遭った女性の親族らと記念撮影するジョン・J・コットン大佐(中央)と金城菜未さん(右から2人目)=1日、嘉手納町のニライ消防本部

 松崎賀充署長は「後続車両からの追突が予想される道路で、勇気を持って処置をし、命が助かった」とお礼を述べた。

 コットン大佐は、負傷した女性の足を圧迫し、止血措置をとった。感謝状を受け取り「たまたま居合わせたので救護した。医者として当然のことをしたまで。怖がらずに行動に移すことが大事だ」と話した。

 金城さんは専門学校で医療福祉を学んでおり、「動揺したが何かしなければいけない」と思い、救護措置を手助けした。命が助かったと聞いた時は「うれしかった」と話した。

 2人は3月1日にニライ消防本部からも協力者表彰を受け、式後には事故に遭った女性の親族らとも対面した。

 徳里さんの長女の愛梨さん(23)は「命に関わるような事故だった。母を助けてもらい感謝している」と涙ながらに語った。長男の亜以輝さん(18)は「自分は現場にいたが、パニック状態だった。今は母も笑ってる」と深々と頭を下げた。