那覇軍港返還で要請決議と意見書を可決 那覇市議会


この記事を書いた人 松永 勝利
那覇軍港の返還などを求める意見書を賛成多数で可決した那覇市議会=7日午前、那覇市議会

 那覇市議会(翁長俊英議長)は7日午前の本会議で、那覇軍港の早期返還と那覇港の早期開発に関する要請決議と、産業用地の拡張に向けて那覇軍港の早期返還と那覇港の早期整備を求める意見書をそれぞれ賛成多数で可決した。

 要請決議は、なはの翼無所属G、自民、公明3会派の議員が提案した。決議では那覇港の早期開発のために、軍港の移設位置の確定が必要だとして、浦添移設の現行計画・修正計画を進めることを求めた。共産、社民、社大の3会派は条件付きの返還に反対し、新風会は移設先について那覇市が言及することに反対し、賛成多数(賛成18、反対16)で可決した。

 意見書は共産、新風会、社民、社大の4会派が提案した。意見書では那覇軍港を「遊休化状態」であると指摘し、地権者の合意を得て那覇軍港や陸上自衛隊那覇駐屯地の返還を進め、県アジア経済戦略構想推進計画実現に向けた整備を進めるよう求めた。自民会派が陸自駐屯地返還後の代替施設に関する言及がないことと、地権者の同意を得ていないことを指摘して反対した。公明となはの翼の2会派は那覇軍港の浦添移設を否定しないことなどを確認して賛成し、賛成多数(賛成30、反対4)で可決した。【琉球新報電子版】