7歳稲塚さんアマ無線3級 半年猛勉強し合格


社会
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第3級アマチュア無線技士に合格した稲塚詩さん=9日、那覇市立泊小学校

 那覇市立泊小学校1年の稲塚詩(うた)さん(7)が、第3級アマチュア無線技士の国家試験に合格した。3級には中学卒業程度以上の知識が求められ、7歳での合格は珍しい。昨年8月の4級合格から半年足らずでの快挙だが、既に次の目標に「2級合格」を掲げる。「南極や北極にいる人とも無線で話したい」と新たな夢に胸を膨らませている。

 アマチュア無線技士資格は1から4級まであり、3級は中級レベル。試験内容は法規と無線工学の2題で、問題文には読み仮名なしの漢字が使われ、掛け算や割り算が必要になる数式を用いた問題もある。初級の資格となる4級よりも複雑な問題が多いという。3級の資格があれば最大50ワットの電波を出すことができ、海外との交信が可能になる。

 稲塚さんの父、貴一さん(39)は、NHK沖縄放送局のアナウンサーで、第1級アマチュア無線技士の資格を持つ。3級取得のため、稲塚さんは父と共に1日6時間の勉強に励んだこともあったという。11月の初挑戦では、あと1点届かず不合格。再挑戦した今回は「自己採点で間違いが一つだけだった」(稲塚さん)というほぼ完壁な成績を収めた。

 9日に泊小学校から表彰を受けた稲塚さんは、父と同校の体育館で生徒の前で無線交信を実演。「緊張したけど面白かった」と話した。