重量挙げ全日本Jr 日本新記録に満足 宮本


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男子69キロ級 トータル318キロのジュニア日本新記録で優勝した東京国際大の宮本昌典(中央)=茨城県高萩市文化会館

 昨年11月のアジアジュニア大会で3位入賞した宮本昌典が、今年最初の全国大会でトータル318キロのジュニア日本新をマーク。昨年の世界ジュニアランキング1位の記録も1キロ上回った。「優勝はそれほど意識しなかった」というものの、好記録達成での栄冠に「今日はタイミングや体の動き、キレとも全て良かった」と満足げだった。

 スナッチは試合では何度も挙げている141キロを1度失敗し、3本目で成功した。「ミスしてしまった」と振り返るが、調子は悪くなく、すぐに気持ちを切り替えた。

 迎えたジャーク。2本目で自己記録を1キロ上回る172キロ(大会新)を記録すると、「今日はいける感覚があった」という通り、練習でも経験がない177キロを最終試技で成功させた。ガッツポーズで喜びを表した。「一瞬、体がぐらついたが、チャンスを逃したくないと必死で差し上げた。うれしかった」と言葉が弾んだ。

 好記録の裏には下半身の徹底強化があった。「やっとトレーニングの成果が出た。しっかり鍛えて良かった」と喜ぶ。優勝で6月に東京で開催する世界ジュニア選手権出場をほぼ手中にした。この日の記録に自信をのぞかせながら、「安定して出せるようになってこそ、世界で戦える」と慢心はない。2020年東京五輪での表彰台へ、さらなる努力が続く。