【与那原】国道329号沿いの与那原町立与那原小学校正門前ブロック塀に、歴史に登場する人物を乗せた軽便鉄道を描いた壁画が登場、人目を引いている。16年間を経て汚れた塀を6年生と父母らが応援に駆け付け、きれいに塗り替えた。
壁画制作は5日、児童と教諭、PTAのほか、県職業能力開発協会などの支援で取り組んだ。卒業記念にしようと約130人が集った。
実行委員の児童が下書きした絵にペンキを塗る作業に全員が挑戦した。与那原駅を終点に走っていた軽便鉄道を先頭に400年余の歴史を誇る大綱曳の旗頭をはじめ仕度の護佐丸、エイサーを踊る人たち。さらに拝所の御殿山、聞得大君ら歴史上の人物の他、特産品の赤瓦、漆喰(しっくい)シーサーなどを乗せた絵が色鮮やかに描かれている。
また4年後に完成する大型施設MICE、ぜひ造ってほしい遊園地の観覧車も壁画に登場させた。過去から現在、そして未来へとつながる希望あふれる壁画が軽便鉄道とともに描かれ、見る人を感動させる。
児童たちも出来上がった作品にすっかり満足して大喜び。制作実行委員で6年2組の廣井遥香さんは「下書きした絵が思い通り描けてよかった」とうれしそうに話した。
上原周子校長は「6年生全員が力を合わせた。素晴らしい壁画が出来上がり大変喜んでいる」と感謝の言葉を述べた。(知花幸栄通信員)