与那国の将来像提言 3校の児童、町議会に


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「フューチャーオブ与那国」を手に提言を行った児童ら=10日、与那国町議会

 【与那国】与那国町内の小学校3校(与那国小学校、久部良小学校、比川小学校)の5、6年生らが10日、町議会の本会議場を訪れ、外間守吉町長や町議らに提言を行った。残していくものとして「自然と伝統のかっこよさ」、発信していくものとして「大きな宝物がある最西端の与那国島」を挙げ、島の将来像を描いた「フューチャーオブ与那国」を手に緊張した面持ちで発表を行った。

 「フューチャーオブ与那国」として児童らは地域の未来像を思い描いた。「伝統芸能や文化を継承するための教室を作りたい」「夕日が見える温泉テーマパーク」「ダイビングができない人や老人も自然のカジキなどが見られるようにするための海中水族館」―など多彩に提案した。

 海中水族館のアイデアを出した尾野健丸君(久部良小5年)は「インターネットを使って与那国島のことを調べた。与那国は小さな島だけど、もっといろいろなことができそうだなと思った」と話した。

 西泊更紗さん(同)は「長命草の薬を作る製薬会社や研究所と工場」と提言。長濱衣織君(同)は「絶滅危惧種を守る保護区を作る」と提案した。

 寺浦和輝君(同)は「カジキのいろんな体験場でカジキをさばいたり、カジキジャーキーづくりを体験できるような施設」と提言した。

 昨年4月に与那国島へ引っ越してきた伊東珠璃さん(同)は「与那国島は人とのつながりが、どこの地域よりも強いことに気がついた」、川田向日葵さん(同)は「与那国島に住んでいない友達に調べて知ったことを話してあげたくなった」などと話した。

 6年生は昨年11月に台湾を訪問し、交流学習を行った際の成果についても発表した。
(村松友紀通信員)