プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区4位=20勝24敗)は19日、沖縄市体育館で三遠ネオフェニックス(中地区2位=25勝19敗)と第2戦(今季第45戦)を行い、72―68で競り勝って4連勝とした。
第1クオーター(Q)の序盤は岸本隆一や喜多川修平が得点してリードを奪ったキングスだったが、徐々にシュートがリングに嫌われて三遠に逆転された。守備で粘りを見せながらも攻撃は波に乗れず、前半は31―34とリードされて終えた。
第3Qに入っても攻撃の悪さは改善されず、一時はリードを2桁にまで広げられた。キングスは金城茂之や田代直希がリングを攻めて点差を詰めると、第4Qの終盤でラモント・ハミルトンが3点弾を沈めて逆転に成功した。最後はファウルゲームで粘る三遠を振り切った。
キングスは25、26の両日、京都府のハンナリーズアリーナで京都ハンナリーズとアウェー2連戦を行う。(観客3228人)
キングス 21勝24敗
72―68(11―15,20―19,19―22,22―12)
三遠 25勝20敗
【評】第4Qの終盤で勢いを増したキングスが三遠に逆転勝ちした。第1Qの序盤はキングスのペースだったが、速攻や3点弾で点を重ねる三遠がリードを奪った。キングスはシュートの精度を上げられず三遠を追い掛ける時間が続いた。第4Qにリングを攻める姿勢を貫いたことで白星を引き寄せた。(平安太一)
◇第4Qに流れ
伊佐勉HC(キングス)の話 第4Qに流れを持ってくることができた。前半は相手ディフェンスに外へと追いやられて悪い攻撃になった。後半は金城選手や田代選手がリングにアタックして、チームでやりたいことを表現した。周りの選手もキングスのバスケを思い出して、いい結果につながった。
◇収穫多くあった
藤田弘輝HC(三遠)の話 選手たちは2日間よく戦ってくれた。しっかり練習して来週の試合に備えたい。(主力2人を欠く中で)日本人選手が普段と違うポジションでプレーできたのは大きかった。収穫もたくさんあった試合だった。
◇後半本領、金城が存在感
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キングスが後半に本領を発揮した。第3Q途中に最大11点のリードを許す苦しい展開だったが、岸本隆一や金城茂之、田代直希は諦めずにリングを攻め続けた。伊佐勉HCが「自分たちのオフェンスができている。流れは来る」と感じていたように、じりじりと三遠に迫った。
第4Q残り約3分、ハミルトンの3点弾で逆転すると、岸本がドライブシュートを沈めて突き放した。2日連続で接戦を制し、ホームでは昨年10月1、2日の滋賀戦以来となる連勝を飾った。岸本は「ファンの笑顔がエネルギーになる」とうなずいた。
苦しむチームを引っ張ったのは金城だった。前半はキングスのシュートがことごとくリングに嫌われ、得点が伸び悩んだ。三遠の背中を追い掛ける時間が長かったが、金城は「焦らずにいつものプレーを貫いた」。インサイドに切れ込んで仲間にパスを供給し、好機では落ち着いてシュートを沈めた。ベテランらしい安定感が光り、伊佐HCは「チームに貢献していた」と称賛した。
チームは4連勝と波に乗り、2位の名古屋Dに1ゲーム差まで迫った。一方でシュートの精度の悪さなど、課題は残されたままだ。金城は「(苦戦した三遠戦の)内容を受け止めながら、いい方向に立て直す必要がある」と指摘。勝利に浮かれることなく、さらなるチームの強化を誓った。(平安太一)