月経ノート利用を 10代向け5000部作成 県助産師会


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自分と心の体のリズムを知ってもらおうと作成された「ガールズヘルスメモリー」

 10代の女の子たちに、自分の心と体の変化を知ってもらい、予期せぬ妊娠を防ごうと、県助産師会が月経ノート「ガールズヘルスメモリー」を作成した。初潮を迎えてから9年間の記入が可能で、記録を続けることで月経周期を把握できる。作成に携わった同会保健指導部会は「月経のリズムを正しく知って、自分の体を大事にしてほしい」と話す。

 学校で思春期教室を開く同会保健指導部会が昨年9月、約3カ月かけて5000部を作成した。「沖縄は全国に比べて若年妊娠率が高い。予期せぬ妊娠で傷つく女の子を減らしたい」と委員長の山内れい子さんは話す。

 ノートに月経のあった日を月ごと、年ごとに記入していくことで、自分の月経周期を正しく把握できる。女性の心と体はホルモンの影響で大きく変化するため、月経前のイライラや痛みがなぜ出るのかなど疑問に答えるQ&Aも収録した。

「ガールズヘルスメモリー」を作成した助産師の山内れい子さん(右)と百名奈保さん

 巻末に掲載することの多い連絡先は「10代、20代の女の子たちのための電話相談ダイヤル」として巻頭に大きな文字で記載した。「困ったときに相談できる場所を一番に知ってほしかった」というのが理由だ。電話番号と共に「なんでも話していいんだよ」というメッセージも添えている。

 同会思春期プロジェクトリーダーの百名奈保さんは「将来子どもを産まないという選択をする場合や、ジェンダーが揺らいでいる子も、自分の体の動きを正しく知ることは大切。ぜひ、ノートをつけてほしい」と呼び掛けた。ノートは1冊300円で販売している。