百条委、意見一致せず 県議会各派代表者会


この記事を書いた人 松永 勝利
安慶田光男前副知事の教員採用試験への口利き疑惑などについての百条委員会設置を協議する県議会の各派代表者会=28日午前、県議会特別応接室

 県議会の各派代表者会が28日午前に開かれ、安慶田光男前副知事の教員採用試験での口利き疑惑などについて、地方自治法に基づく調査特別委員会(百条委員会)の設置を協議した。沖縄・自民が設置を求めたのに対し、与党会派などが「百条委にはなじまない」などと反対し、意見は一致しなかった。これを受けて沖縄・自民は28日午前、百条委設置を動議として議長に提出した。29日の最終本会議に上げられる。
 沖縄・自民の中川京貴氏が口利き疑惑のほか、県教育長や病院事業局長の人事関与も調査対象に挙げ「文教厚生委員会でも審議してきたが、安慶田前副知事と諸見里明前教育長の意見が真っ向から対立している。県議会の機能として調査権を発揮して百条委で明らかにすべきだ」と設置を求めた。
 これに対して与党各会派は「両者共に司法で明らかにするとしているので、百条委でもってすべきではない」(社民・社大・結)「百条委の案件ではない」(おきなわ)「なじまない。裁判、県の第三者委の結果を見守ることが妥当」(共産)と反対した。維新も「司法の判断を踏まえながら、第三者委で県の調査を見守る中でもいいのではないか」と否定的な見解を示した。
 中立の公明は「まだ十分議論していない。皆さんの全体の意見に従っていきたい」と述べた。【琉球新報電子版】