スピード 世界で通用 大城圭太郎、アイスホッケー日本8強に貢献


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
「世界でもスピードは通用する」と手応えを得た大城圭太郎

 各世代で頭角を現し始めている県アイスホッケー界に、また新しい期待の選手が誕生した。那覇市の大城圭太郎(12)で、U-12日本選抜チーム「ジャパン・セレクト」(18人)のDFとして選出され、カナダに1カ月遠征し、同世代の国際大会では最大規模の世界大会に出場。日本の8強に貢献した。世界大会や遠征を通し大城は「海外の選手は体格も違い、パワーに押される面もあったが、スピードで通用すると思った。沖縄の仲間にも経験を伝え、全国大会でも勝てるチームにしたい」とさらなる高みを目指す。

 大城は3月に城岳小を卒業、近く古蔵中に入学する。小学2年時に初めて南風原町のアイススケート場に行き、アイスホッケーの体験会などを通し、同競技に魅せられ、沖縄サザンヒルジュニアに入った。
 チームではFWやDFなど複数のポジションをこなす。毎週水、土曜日の定期練習のほか、一般チームが練習する日にも自主参加し、大人に交じり技術を磨いてきた。これまで九州優勝などチームとして実績を残したほか、九州・沖縄選抜の主力として全国大会にも出場した。

 参加した世界大会はカナダのケベックで開催された「第58回ケベック国際ピーウィー大会」で、世界15カ国から120チームの出場があった。準々決勝で地元カナダ代表に敗退したものの、日本代表の活躍は関係者からも称賛されたという。選手らは2月2日~27日まで遠征し、同大会のほか、地域規模の大会にも出場し、計23試合を経験。地域の2大会は優勝した。

 日本選抜の黒川太郎監督は大城について「ビデオ映像で見て、基本的な技術の高さを感じ選出した。国内では本場の北海道の選手と遜色ないと思った」と強調。「ポテンシャルが高い。競争のある厳しい環境を経験することで、どう変わるか期待した。試合では最初は自信なさげだったが、徐々に本来の動きが出て、ゴールにつながるようなプレーも多かった」と大会での成長を評価した。

 大城は身長145センチほど。遠征ではチームや相手いずれも一回り以上大きかったという。「パワーの違いや本場の技術の高さにびっくりした。シュートも海外勢は力があった」と振り返りながら「スピードは通用すると感じた。世界や全国クラスの選手に追い付けるように、沖縄のチームの仲間と競争もしながら、しっかり練習していきたい」と展望した。(外間崇)