名護市が文化財調査開始 辺野古のキャンプ・シュワブ内 


この記事を書いた人 松永 勝利
シュワブ内に調査に入る名護市教育委員会=6日午前8時57分、名護市のシュワブゲート前

 【名護】名護市教委は6日午前、米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設が進められている米軍キャンプ・シュワブ内の大浦湾沿岸部の埋蔵文化財調査を開始した。市教委はシュワブ海域での文化財調査実績がほとんどなく、大浦湾埋め立て着工の前に調査を実施させるよう沖縄防衛局に求めていた。
 調査は防衛局職員の立ち会いの下、6日午前9時すぎから始まった。市教委の職員4~5人が沿岸部を歩き、目視で調査する。
 今回の調査で新たな遺跡が見つかった場合、同課では海域の潜水調査も認めるよう防衛局に求める方針。また文化財保護法に基づき、調査、保存などにかかる期間はその場所での新基地建設工事ができなくなる可能性がある。
 キャンプ・シュワブ内ではこれまで8カ所の遺跡が見つかっている。2015年度には市教委による文化財調査で土器や石器、陶器、碇石(いかりいし)などが見つかっており、県教育庁が16年7月に「長崎兼久遺物散布地」として新たな遺跡に認定した。【琉球新報電子版】