「サンゴに優しい日焼け止め」開発 沖縄・座間味島で販売へ


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「サンゴに優しい日焼け止め」をPRする呉屋由希乃代表(右)と宮里哲座間味村長=5日、座間味島の古座間味ビーチ

 【座間味】ジーエルイー合同会社(那覇市)の呉屋由希乃代表(37)が5日、座間味村役場で記者会見を開き、「サンゴに優しい日焼け止め」の開発を発表した。日焼け止め商品の多くにはサンゴ礁を白化させる成分が含まれているとして、自然分解可能な成分を用いて独自に商品開発した。15日から座間味島内のマリンスポーツショップや小売店で販売を始める。

 クラウドファンディングで資金を募り、約20カ月を掛けて開発に至った。呉屋代表は「島の人たちが守ってきたサンゴ礁を傷付けないために、観光客にもできることから始めてほしい」と呼び掛けた。

 2015年8月に、古座間味ビーチを訪れた呉屋代表が市販の日焼け止めを体に塗っていると、地元のダイバーに「海を汚す原因になる」と注意されたことが開発のきっかけとなった。過剰包装を避け、全身に2回塗って使い切る分量(15グラム)を個装した。

 夏場の海水浴をはじめ、16年度には10万人を超える観光客が島を訪れた。近く事業所を島に移す予定の呉屋代表は「自然環境の魅力を力強く伝えられる島を拠点に、活動を続けていく」と語った。宮里哲村長は「座間味にとどまらず、世界に広がることを期待する」とエールを送った。

 価格は550円(税込み)。問い合わせは(電話)050(5248)2949。