好調モノレール、外国客後押し 沖縄16年度乗客7%増 ICカードも寄与


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦

 那覇市内を走る沖縄都市モノレール(ゆいレール、那覇市、美里義雅社長)は7日、2016年度の乗客数が前年度比116万7086人増(7・22%増)の1732万3988人を記録し、03年の開業以来の過去最高を更新したと発表した。ゆいレールの年間乗客数は7年連続で増加しており、特にこの2年は毎年100万人を超える顕著な伸びを見せている。

 増加の要因についてモノレール社は、県内経済や観光が好調な中で、大幅な利用増が見込まれる沿線のイベント時に天候の影響を受けなかったほか、特に外国人観光客の利用が増えていることなどを指摘した。

 1日平均乗客数は4万7463人。沖縄都市モノレールは中長期計画で15~17年度の1日平均乗客数を4万2千人に設定しているが、15年度に続いて目標値を上回った。

 最も乗客数が多かった日は那覇大綱挽まつり中日の10月9日で、7万1300人が利用した。駅別では県庁前駅での乗客数が1日平均6442人と最も多い。

 IC乗車券「OKICA(オキカ)」は、今年2月末時点の販売総数は18万7千枚。乗客のうち4割程度がオキカを使用している。通勤定期などの利用が順調に推移している。

 駅別では全15駅で乗客数が増加した。対前年度比の伸び率は那覇空港駅の11・0%増が最大で、県庁前駅10・5%増、美栄橋駅9・8%増、牧志駅8・8%増と続いた。

 モノレール社は「観光客がよく利用する駅の伸び率が高くなっており、観光客の利用増を示している。LCC(格安航空会社)の就航増など沖縄への外国人観光客が引き続き増加することに伴い、乗客数も増えるのではないか」と指摘した。