村の『ヒーロー』大活躍 20人で「田嘉里お助け隊」 樹木伐採、河川清掃も 大宜味


この記事を書いた人 平良 正

 大宜味村で困った人たちを助ける“ヒーロー”が活躍している。村田嘉里の高齢者や障がい者が、日常生活で困っている作業をボランティアで引き受ける「田嘉里お助け隊」(安里重和隊長)だ。地域を愛する20人の隊員が丈夫な体と豊富な経験を生かし、高齢者宅での樹木の伐採や河川掃除などに奔走している。

ユニホームをそろえ一致団結の「お助け隊」=大宜味村の田嘉里河川愛護会花畑

 お助け隊は7年前に発足した。それに伴い田嘉里川河川愛護会も結成され、年間3~5回ほどの河川除草作業を行い、地域の環境保全にも一役買っている。最近では環境省の外来種調査の現場確認に協力するなど、活動の幅を広げている。

 2月上旬には70代の女性宅に参上。朝早くからチェーンソーや草刈り機で屋敷を覆っている樹木や雑草の手入れを開始した。高く伸びたフクギなどの枝葉を切ったり、生い茂った雑草を刈り取ったりした。

 徐々に明るくなってきた家を見て、依頼主の女性は大喜び。「フクギの木が屋根までかかり、いつも心配していた。とてもありがたい」と隊員たちに感謝した。

 4年前に東京から帰郷し、隊員となった仲原秀作さん(34)は「困っている人が助かるだけでなく、活動を通して地域の方と知り合うきっかけにもなる。一石二鳥の取り組みだ」と話した。(増田耕平通信員)