沖縄県、環境団体に協力要請送付へ 辺野古阻止目指す


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎

 沖縄県は近く、国際自然保護連合(IUCN)や日本自然保護協会など国内外の主要な自然保護団体に対し、名護市辺野古の新基地建設による環境破壊を回避する対応を日本政府が取るように働き掛けることを求める意見書を送付する。意見書は翁長雄志知事名。県が辺野古新基地建設問題を巡り環境団体に書簡を送るのは初めて。富川盛武副知事が11日、名護市議会の要請に対して明らかにした。

 要請で名護市議会の屋比久稔議長らは、3月24日に同議会が可決した意見書を手交した。意見書は辺野古新基地建設が大浦湾の環境に与える影響を指摘し、その対策についてIUCNに協力を要請することを日本政府や県に求めている。

 富川副知事は「県と名護市で一致団結して取り組みたい。IUCNが4回も勧告しても日本政府は聞く耳を持たない状態だ。状況が緊迫しているので早めに書簡を送りたい」と応じた。

 IUCNはこれまで日本政府に対し、大浦湾の生物多様性を保全する必要性や、ジュゴンの保護、外来種対策を求める勧告や決議を可決してきた。昨年9月には安慶田光男副知事(当時)がIUCNの第6回世界自然保護会議の関連行事に参加し、辺野古新基地建設計画の見直しを訴えた。