特殊詐欺5400万被害 那覇、個別額で県内最悪


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 那覇署は13日、那覇市に住む男性(69)が4月1日から10日ごろにかけて、警察官を名乗る男らに合計約5400万円をだまし取られる特殊詐欺事件が発生したと発表した。沖縄県警によると、振り込め詐欺の統計を始めた2010年以降、1人の被害者の被害額としては県内過去最悪となる。

 那覇署によると、4月1日に男性の自宅に金融機関の職員や警視庁の警察官を名乗る男2人から電話があり「あなた名義の偽造通帳が発見された。あなたの預金が狙われている可能性があるので、預金を全額引き出してください」などとうそを言った。男性はうそを信じて預金を引き出した。

 男たちはその後、男性に「(引き出した)金が偽造された可能性もある。他の人を行かせるので、捜査のために預けてください。他言はしないでください」などとうそを重ねた。

 4月10日までの間に、警察官を名乗る男2人が複数回男性を訪ね、自宅近くの路上で現金を手渡しで受け取った。男性は男たちと連絡が取れなくなったことから不審に思い、12日に那覇署に相談したことで発覚した。