唯一の新入生 笑顔 石垣・富野小


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 【石垣】石垣市立富野小中学校(薮周二校長)で10日、入学式が開かれ、新1年生として山中悠流(はる)君(6)が小学校に仲間入りした。小学校への新入生は1人だったが、式に出席した在校生や教諭、地域住民らが山中君の門出を盛大に祝った。山中君の入学で、同小学校の児童数は10人となった。

在校生や担任教諭と「ドキドキドン!1年生」を披露する山中悠流君(前列右から2人目)=10日、富野小中学校

 緊張した様子で花道を歩く山中君を、出席者らは拍手で迎えた。式典では上級生と一緒に「ドキドキドン!1年生」の歌と踊りを元気いっぱいに披露した。山中君は「みんなで鬼ごっことかを楽しみたい。漢字もたくさん覚えたい」と笑顔で小学校生活への期待を語った。
 在校生で6年生に進級した兄の碧樹(あおい)君(11)は「少しやんちゃだから心配なところもあるけれども、いつでも遊べるから楽しみ」と弟の入学を喜んだ。母の美保さん(39)は「ずっとお兄ちゃんの姿を見ていて小学校に上がるのを楽しみにしていた。小学校ではお兄ちゃんとは1年間しか重ならないので、大事に過ごしてほしい」と話した。
 父でPTA会長を務める邦弘さん(40)は式典でのあいさつで「小さい学校だから、みんなで協力して勉強も遊びも全力で頑張ってください」と激励の言葉を口にした。
 富野中には、富野小を卒業した3人が入学し、同中の生徒数は8人となった。
 市立小学校では富野小のほか、大本小と伊野田小でも新入生が1人だった。