母校の吹奏楽部支援 首里高に楽器寄贈 「ヨーゼフ」仲村社長


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仲村幸夫さん(右手前)から楽器の寄贈を受けた首里高校吹奏楽部の部員ら=25日、那覇市の首里高校

 木管楽器メーカー「美ら音工房ヨーゼフ」(南城市)は25日、首里高校の吹奏楽部にクラリネット4本とピッコロ1本を寄贈した。同高吹奏楽部のOBだった社長の仲村幸夫さんが後輩らに新しい楽器で練習してもらおうと考え、寄贈が実現した。先輩からの贈り物に部員らは「楽器を大事に使って練習していきたい」と感謝した。

 仲村さんはドイツでオーボエ奏者として活躍した後、帰国して同社を立ち上げ、木管楽器の製造に取り組んできた。その原点は同高吹奏楽部でオーボエに夢中になった時代だと振り返る。仲村さんが在籍していた1971年には、同高は県勢初の九州一となり全国大会出場を果たした。仲村さんは「母校の吹奏楽部を盛り上げようと寄贈した。大事に使って後輩にも受け継いでほしい」と後輩らを激励した。

 今回贈った楽器はいずれも同社製で、制作には約1カ月かかったという。

 吹奏楽部の部員は現在約50人で、7月にある県吹奏楽コンクールに向けて練習に励んでいる。部長で3年の佐次田和那(かずな)さん(17)は「九州や全国大会出場を目指して練習に打ち込みたい」と語った。クラリネットを担当する3年生の松川亜由さん(17)は「とてもうれしい。先輩たちのようにたくさん練習していきたい」と意気込みを述べた。