女性の力で島おこし 渡嘉敷村の女性企業家が講演


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 【渡嘉敷】県女性の翼の会(鈴木啓子会長、会員数483人)「2017年県内企業訪問in渡嘉敷村」が21日、同村で開かれた。鈴木会長をはじめ、メンバー62人が日帰りで訪れた。同村の女性企業家3人による講話や島内視察、戦跡などを見学し、同村への理解を深めるとともにメンバーの資質向上を図った。

新垣克子さん

 旅客船で島を訪れた一行は村中央公民館に移動し渡嘉敷村の女性企業家3人を招き研修会を開いた。初めに同村に住む新垣克子さん(77)=渡嘉敷石油、ガス販売創業初代社長、県内2人目の女性村議会議員=が同村初の石油会社の経営や村の活性化への取り組みなどについて講話し、会社の立ち上げから軌道に乗るまでの経緯を語った。

 ペンションを経営しながら、村商工会副会長や女性部長などを歴任した国吉佳奈子さん(64)は、同商工会女性部が新開発した「むらさき黒米味噌」の特産品化に向けての取り組みなどについて紹介した。

 金城容子さん(58)は野イチゴなどを生かし、島産加工品のジャムの商品開発を手掛けたことを語った。3人の話に耳を傾けた参加者らは講演後、盛大な拍手を送った。

渡嘉敷村の女性企業家3人の講話を聴く県女性の翼の会のメンバー=21日、同村中央公民館

 一行は村の観光ビーチや戦争遺跡、文化財なども見学。鈴木会長と當山恭美事務局長は渡嘉敷村役場を訪れ、大城良孝副村長らと面会した。

 鈴木会長は「村の活性化のために頑張っている島の女性企業家たちに敬意を表する。また、島の悲惨な戦争の歴史などを学ぶことができ、実り多い研修会となった」と成果を強調した。

(米田英明通信員)