沖縄ドリーム初優勝 女子サッカー九州U15県予選


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 女子サッカーの第22回九州ユース(U-15)選手権大会県予選は3日、金武町フットボールセンターで決勝(第1、第2代表決定戦)を行い、沖縄ドリームGFCが2-1でヴィクサーレ沖縄ナビィータを破り優勝し、第1代表の権利を手にした。沖縄ドリームの制覇は前身のシーマFCから名称を変更後、初めて。

 第1代表の沖縄ドリームと第2代表のヴィクサーレは6月10、11の両日、恩納村の赤間運動公園で行う九州ユース選手権に出場する。九州4強は全日本ユース選手権(大阪府・J-GREEN堺、7月22日開幕)の出場権を得る。

◇集中と決定力で逆転劇

堅守でチームの勝利に貢献した沖縄ドリームGFCのDF吉田巳栞(右)=3日、金武町フットボールセンター(大城直也撮影)

 「成長のため自分で考えるサッカー」(山城尚彦監督)を追求した沖縄ドリームGFCは、決勝戦で“三つの挑戦”を試みた。守備の入れ替え、練習からも長く遠ざかっていたGKと1年生ルーキーの積極的起用だ。挑戦を支えたのは主将の平良伶萌(れもん)と吉田巳栞(みかん)の両センターバックだった。ゴール前を堅守し、チームに活を入れた。ヴィクサーレ沖縄ナビィータがシュート21本で1得点に対し、ドリームは3本で2得点。集中力と決定力で2-1の逆転劇を演じた。

 序盤は相手攻撃を早めに封じようと平良と吉田がボランチに上がったが、前半6分の失点後、自分たちの判断で守備位置を元に戻した。体格やスピードで上回る相手に、吉田は声を出し合い平良と堅守でしのいだ。

 守り続ける中、前半14分、MF嶋本音花の浮き球パスを受けたMF城間美羽佳が右サイドから同点のゴールを決めた。

 「体格で負けるならボールの間合いを計り、スピードで勝てなければ回り込んで待つ」(吉田)。1-1で折り返し後の後半33分、左サイドのゴールライン付近でフリーキックのチャンスを得たMF嶋本は「決めたかった」。角度のない位置からゴール右隅に直接、決勝弾をぶち込んだ。

 久しぶりの沖縄開催となる6月の九州選手権に向け、平良は「まずは一つ勝ちたい」と意気込む。ひと皮むけたチームがさらなる成長を目指す。(石井恭子)