ICタグで児童登下校を記録 宜野湾小、沖縄県内初導入


この記事を書いた人 平良 正

中城村全校と浦添市2校も予定

 【宜野湾】宜野湾市立宜野湾小学校(照屋力男校長)は沖縄県内で初めて4月から、児童の登下校を記録する防犯システム「ツイタもん」を導入している。児童が誰と一緒に下校したかや、どの方向に出たかなどを学校側が把握し、防犯や保護者の安心につなげる狙いがある。

照屋力男校長に見守られながら下校する児童ら=宜野湾小学校

 子どもたちのランドセルにICタグを付け、玄関に設置したセンサーで通った時間を記録する。防犯カメラも追加で設置し、登下校の様子を確認する。タグは希望者に無償貸与される。有料で保護者のメールアドレスに児童の登下校を通知することもできる。

 運営するNPO法人ツイタもんによると、全校児童の半数ほどが申し込んでいる。照屋校長は「確実に登下校を把握でき、カメラも活用することで防犯につながる」と意義を語る。一方で「できれば全体で取り組みたいが、懸念している保護者がいるのも事実だ。理解を頂きながら進めたい」と語った。

 一方、宜野湾市教育委員会は個人情報が漏えいする懸念が上がっていることや、紛失して再発行する時に保護者負担がかかることなどを挙げ、全校での導入は見送った。各学校に判断を委ねるとしている。

 中城村教育委員会は全3小学校1中学校での導入を決め、25日に津覇小で利用を開始した。残り3校も5月以降順次、各学校で保護者向け説明会を開いて利用を始める。浦添市の当山小と浦城小も今年夏以降、導入する予定。