砕石の上に鉄板敷く 辺野古新基地建設


この記事を書いた人 松永 勝利
袋詰めの石の間に砕石を入れる作業をする作業員ら=8日午前9時10分ごろ、名護市の米軍キャンプ・シュワブ沿岸

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は8日午前9時ごろから、米軍キャンプ・シュワブの「K9護岸」建設現場で砕石を積むなどの作業を始めた。
 浜辺にある袋詰めされた砕石の間に袋詰めされていない砕石を敷き詰め、その上に鉄板のような板状の資材を少なくとも4枚を敷いた。海上では新基地建設に反対する市民らが抗議船2隻、カヌー15艇で抗議した。
 一方、米軍キャンプ・シュワブゲート前では約100人の市民らが新基地建設反対を訴えて座り込んだ。正午ごろまでに8台のコンクリートミキサー車を含む28台の工事関係車両が2回にわたってゲート内に入った。その際、市民らは機動隊によって排除された。

機動隊によって排除される市民(写真中央)ら=8日午前9時ごろ、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前

 ゲート前に座り込んだ中頭退職教職委員会の玉那覇トミ子会長(81)=沖縄市=は「戦争を繰り返すのは愚の骨頂だ。戦争につながる新基地を許してはいけない」と話した。
 玉那覇さんは戦前、小学校3年生まで皇民化教育を受け、学校の学芸会や運動会で軍歌を歌いながら踊った経験がある。「国のために命を捨てることを強要した皇民化教育は異常だ。その危機感があるからこそ、ゲート前に座って、新基地建設反対を訴えている」と強調した。【琉球新報電子版】