[ココロ・カラダ不思議つながり]2 痛いのは飛んでくの?


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Q.痛いのは飛んでくの?

 

 今日の質問は「痛いの痛いの飛んでいけー」は本当に効くのですか? 小学校3年生からの質問です。

A.安心すると体の力がアップ

 

 本当に効くんですよ。この質問をしてくれて、私はとってもうれしいです。「え~ホントなの?」って顔をしている人がいるかな?

 転んでひざを打ってすりむいて「イッタ~イ!」と思っているときに、「大丈夫、大丈夫、痛いの痛いの飛んでいけー」って言われると、心がほっとしてひざの痛いのが少しマシになるよね。不思議だよね。

 人の身体は心と深い関係があるので、心がほっとする・安心すると身体の病気と闘う力が強くなるのです。病気と闘う力を免疫力って呼びます。感じ方が変化するだけではなく、傷を治す力もパワーアップするのです。

 逆に心がとても悲しい・つらい・不安だとやる気がなくなるなど心に影響が出るだけではなく、食べたくなくなったり、眠れなくなったり、おなかが痛くなったり、身体にも影響が出ます。さらに免疫力も落ちるので、病気にもかかりやすくなります。

 だから、身体や心がつらいな・痛いな・不安だなって思ったり感じたときは、必ず誰かに相談してください。身近なおとなに話しにくいなと思ったときは電話相談でもいいです。痛みや不安は、1人で持っていると、ドンドン大きくなってしまうけれど、誰かにお話しするとどこかに飛んでいって小さくなるし、解決方法を見つけられて、完全になくなってしまうかもしれませんよ。

 みんなの話や相談を聞いてくれる親子電話相談は(電話)098(869)8753。月曜日~土曜日の朝9時~夜10時までで、それ以外の時間はファクスを送ってください。チャイルドラインは(電話)0120(99)7777。0120は無料でかけられる番号です。月曜日~土曜日の午後4時から9時まで。子ども人権110番は(電話)098(853)4460です。

徳永桂子(とくなが・けいこ) 思春期保健相談士。

 心が生きると書く「性」、心が生きて交わる・お互いの心を生かして交わると書く「性交」の漢字の通り、子どもたちがありのままの自分を肯定できるように。豊かなパートナーシップを築けるように。みんなで明るく肯定的に性について語れたらいいなと思って活動中。

 新報小中学生新聞に「ココロ・カラダ不思議つながり」を連載中。著書に「からだノート~中学生の相談箱」(単著)「LGBTなんでも聞いてみよう~中・高生が知りたいホントのところ」(共著)など。