沖縄で天然ガス試掘始まる、新産業創出に期待


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天然ガスとヨウ素の採取のための試掘調査を始めて、記念撮影する関係者=18日、西原町小那覇

 【西原】資源・化学メーカーの合同資源(東京、舘良男社長)とエネルギーコンサルタントの祭温(那覇市、大見謝恒慈路社長)は18日、天然ガスの共同鉱区である「ゆいまーる鉱山」の天然ガス試掘調査の開坑式を西原町小那覇で開いた。地下にある水溶性天然ガスにヨウ素が含まれていることから、潜在的な総量や成分の分析、生産試験に着手する。沖縄県内で民間業者によるヨウ素の試掘調査は初めて。

 試掘調査は順調にいけば8月ごろに終わるという。その後、西原町兼久でも調査をしながら、事業化が可能かどうか検討する。

 採取されるヨウ素はうがい薬や液晶テレビの偏光フィルムの素材などに利用される。さまざまな製品の素材に活用でき、新たな産業創出が期待される。

 合同資源の舘社長は「80年の経験とノウハウを生かしたい」と意気込んだ。

 祭温の大見謝社長は「水溶性天然ガスはヨウ素だけでなく(ガスを除くと)温泉にもなる。地域の宝になる」と調査結果に期待した。

 試掘調査の近くでは、2020年に運用開始を予定している大型MICE施設が建設される。