「自転車のまち」推進 名護市と今治市 交流協定を締結


この記事を書いた人 琉球新報社
協定締結記念サイクルジャージーを掲げる稲嶺進名護市長(左)と菅良二今治市長=19日

 【名護】自転車を利用したまちづくりを進める名護市は19日、国内の先進地として知られる愛媛県今治市と「自転車を通じたまちづくり交流協定」を締結した。両市は協定を通じ、市民の交流促進、国内外からの観光客増加や地域活性化を図る。

 今治市は、国内初の海峡横断自転車道がある「瀬戸内しまなみ海道」の玄関口になっており、国内外から多くの自転車愛好家が訪れる。レンタルサイクルや休憩所など、安全かつ快適に過ごせる環境が整備されおり「サイクリストの聖地」とされる。

協定締結記念サイクリングで屋我地島を駆け抜ける稲嶺進名護市長(右から2人目)と菅良二今治市長(同3人目)

 市役所で行われた締結式で稲嶺進名護市長は「自転車ならではの視点で見て感じることで広がる新しい世界がある。今治市の皆さんに学び、やんばるに自転車新文化を根付かせたい」と語った。名護市は今後、今治市と連携し、自転車を利用した旅行商品の造成やPR活動を行い、国内外の自転車愛好家の誘致を図る。

 菅良二今治市長は「互いに刺激を受けながら自転車文化を日本中、世界中に広げたい。観光、産業面についても協力していきたい」と話した。

 19日午後、稲嶺名護市長、菅今治市長を中心に両市の担当者も含め約20人ほどが協定調印記念サイクルジャージー姿で自転車に乗り、名護市役所を発着点に、羽地内海を周遊した。

 名護市では市を中心に自転車を利用した地域活性が進む。2016年8月に北部国道事務所が市宮里の国道58号沿いに自転車専用道(約800メートル)を整備。同年10月には、県が羽地内海周遊コースを県内初の自転車観光商品モデルコースとして選定し、旅行会社のJTBが実際に同コースを自転車旅行商品として発売した。