南風原高校3年の仲間勇気が、新体操競技に県内男子でただ一人出場する。「高校3年間の集大成として臨みたい」と静かに闘志を燃やしている。
小学6年の時に男子新体操をテーマにしたドラマを見たことが全ての始まりだった。「きれいなのに力強さもある。3分間で人を感動させられる」と興味が湧いた。中学時に南風原高校に男子新体操部があることを知り、入学を決意。最初は倒立やバック転もできなかった。一緒に入部した同級生が退部していく中、「好きだから」という思いを練習にぶつけ、技を自分のものにしていった。
日常の練習では競技で使うスプリング入りのフロアが全面分はなく、タンブリングはスプリング入りの場所で行い、全体の構成などの確認は女子新体操のフロアで演技する。女子と一緒に練習するため、時間も短縮される。限られた練習環境にも「できなかったことを環境のせいにはしたくない」と語る。
男子新体操は女子と違い、ダイナミックな演技が特徴だ。164センチの仲間もフロアでは力強く、大きく見える。「指先まで意識し、美しさを体で表現している」
クラブとロープで挑む今大会。「ノーミスで演技をしたい。そして九州、全国大会にも出場したい」と笑顔の中に、強い意気込みを示した。(屋嘉部長将)