政府、米軍にパラシュート訓練の自粛要求 31日に津堅沖で予定


この記事を書いた人 松永 勝利
2月23日に津堅島沖で実施されたパラシュート降下訓練

 【東京】稲田朋美防衛相は30日午前の閣議後会見で、米軍が日米合意に反する形で31日からうるま市の津堅島訓練場水域でパラシュート降下訓練を実施すると米連邦航空局の航空情報(ノータム)に記載したことに対し、米側に訓練自粛とノータムの削除を求めたことを明らかにした。米側からの回答はないという。
 同訓練場水域は在沖米軍基地の提供・使用条件などを定めた1972年5月15日の日米合同委員会合意の「5・15メモ」で、使用する場合は7日前までに防衛局に通知するよう定めている。同時に水域は「水陸両用訓練のため使用」と明記されており、パラシュート訓練に関する記載はない。
 またパラシュート降下訓練は1996年のSACO(日米特別行動委員会)合意で、伊江島で実施することになっている。だが米軍は今年は毎月、津堅島沖や嘉手納基地での降下訓練を実施しており、伊江島以外での訓練が常態化している。
 稲田氏は津堅島訓練場水域でのパラシュート訓練は「米側に対して訓練を実施することがないように申し入れ、また航空情報の削除を現在求めている」とした。【琉球新報電子版】