【名護】1970年代から80年代にかけて、沖縄県内で人気を博していた「オリオンサイダー」が復活した。製造、販売を手掛けるオリオンビールが14日発売した。名護市のオリオンハッピーパークのグッズ販売店で約1年間、限定販売する。350円。工場見学後、サイダーを試飲することもできる。
オリオンサイダーは瓶と缶の2種類あった。瓶サイダーは1971年から81年まで、缶サイダーは80年から88年まで販売していた。
瓶サイダーは名護市のオリオンビール名護工場で製造していたが、缶の製造は本土の企業に委託していた。ビールの製造に力を入れるため、81年で瓶サイダーの製造、販売を中止した。
復活した瓶サイダーは当時のレシピを参考に、甘さを控えるなどのアレンジを加えた。
高校生の時、運動した後によく瓶のオリオンサイダーを飲んでいたというオリオンビール名護工場製造部の平良昭部長(58)も味の再現に携わった。「復活したサイダーもおいしく仕上がっているので、多くの人に飲んでほしい」と話した。
瓶サイダーを口にした仲本庄吾さん(40)=名護市、自営業=は「記憶との照合は難しいが、懐かしい味がする気がする」と満足げにほほ笑んだ。