待機児童、空き枠移行 那覇市がミスマッチ解消へ


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 那覇市は保育園の入所希望者と受け入れ枠のミスマッチを解消するため、待機児童が少ない3~5歳児の定員枠を0~2歳児の枠に暫定的に移行し、待機児童の多い0~2歳児の受け入れ枠を増やす。31日の定例記者会見で城間幹子市長が報告した。9月入所者からの移行を目指して、認可保育園との協議を進める。

 市は待機児童解消のために認可保育園の新設を進め、4月入所時点での利用児童数は2016年度より1282人増えた。4月時点の待機児童数は、前年同月比359人減で200人だった。

 待機児童がいる中で、市立の認可園も含めて932人の定員割れが発生しており、ミスマッチを指摘する声が上がっていた。

 市の調査によると、200人の待機児童のうち、0~2歳児が170人で約8割を占めた。3~5歳児の待機児童数は30人と少なく、定員割れの約7割が3~5歳児のクラスだった。

 市は新設園を中心に3~5歳児の受け入れ枠を暫定的に0~2歳児の枠に移行し、待機児童解消を目指す。移行期間や実施園、受け入れ人数などは7月までに、認可保育園と協議する。

 調査では54人の保育士が確保できれば新たに189人の児童の受け入れができる現状も明らかになった。

 城間市長は、待機児童の減少に「待機児童解消の道筋が見えてきた」と評価した上で、「待機児童ゼロを目指して細やかな調整を進めたい」と話した。