竹富・小浜小中、給食で32人食中毒 ノロウイルス検出


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 沖縄県保健医療部衛生薬務課は5日、竹富町立小浜小中学校で5月30日に同校の単独調理場から提供された給食によって食中毒が発生したと発表した。給食を食べた児童・生徒、教職員の76人のうち、32人に嘔吐(おうと)や下痢、腹痛などの症状が出た。症状が出たうち8人からノロウイルスが検出されたため、八重山保健所は5~7日までの3日間、調理場に営業停止の行政処分を出した。

 県によると給食は児童・生徒53人、教職員など23人が食べた。そのうち、児童・生徒25人、教職員など7人に、5月31~6月1日にかけて症状が出た。数人が診療所を受診したが、現在症状は全員回復している。

 調理場は竹富町教育委員会が運営。給食は赤飯、シカムドゥチ、にんじんしりしりー、チンピン、牛乳だった。保健所は食中毒の原因となった食品について調査を進めている。

 同小中学校は症状が多数出たため、1日の授業を午前中までとし、児童・生徒らは2日、弁当持参で登校した。調理場が停止する5~7日も弁当持参となる。

 竹富町教委によると、同町の学校で食中毒が発生するのは初めて。大田綾子教育長は「子どもたちが楽しみにしている学校給食で、あってはならない食中毒事案が発生したことは残念だ。父母や地域に心配をお掛けしていることを心からおわびしたい」と述べた。