石垣でバス自走実験 内閣府が25日から実施 日本版GPS検証も


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 【東京】内閣府は今月25日から7月8日まで、石垣市でバス自動運転の実証実験を実施する。今年3月の南城市に続く2度目の実施で、今回は新たに、位置情報の誤差を数センチにまで縮める準天頂衛星の技術の活用に向けた検証にも乗り出す。鶴保庸介沖縄担当相が6日の会見で発表した。

 鶴保氏は石垣市での実験について「準天頂衛星の信号システムを使った実証実験ではないが、信号が受信されるかどうかの検証は行いたい」と述べ、自動運転の精度を高める上で、日本版GPS(衛星利用測位システム)を構築するための準天頂衛星「みちびき」の技術を取り入れていく考えを示した。

 日本版GPSにより、従来の米国のGPSだけでは10メートルあった誤差を数センチに修正することができ、車の自動運転や農業分野などへの応用が期待されている。今回の石垣の実証実験は従来のGPSによる実施となるが、将来的な日本版GPSの活用を見据え、地上の通信設備を活用し準天頂衛星からの信号の受信テストを行う。

 自動運転の実施経路は新石垣空港から市内の離島ターミナルを結ぶ約16キロで、市内でも比較的交通量の多いルートを選んだ。起点と終点、途中2カ所の計4カ所に仮設バス停を設け、1日4往復実施する。

 内閣府は今回の実験で一般の乗車モニターを募っている。応募は内閣府のホームページなどで確認できる。