紙コップ1万2千個で創作 親子連れ楽しむ


社会
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小さな紙コップを積み重ねて作られた大きなオブジェ=3日、八重瀬町の具志頭農村環境改善センター

 【八重瀬】八重瀬町と町観光まちづくり委員会は3日、八重瀬町の具志頭農村環境改善センター大ホールで、紙コップを積み重ねて創作の魅力を伝えるワークショップを開いた。講師は、東南アジアや日本各地で紙コップのワークショップを開催している美術家の屋嘉部(やかべ)正人さん=千葉県在住、南城市出身。親子連れなど35人が、紙コップから生まれる不思議な世界を楽しんだ。

 参加者はまず、紙コップにペンで好きな絵や言葉を書き、自分の「分身」を作った。その後、これまでのワークショップ参加者の「分身」約2千個と、新しい紙コップ約1万個を一緒に積み重ねながら思い思いの形を生み出した。

 屋嘉部さんは「当たり前にある物でも、見方を変えると全く違う物になると伝えたい」と目的を語る。「破壊することは気持ちの発散につながる。紙コップなら誰も傷つけずに気持ちを発散できる」と語り、最後は全員で紙コップの作品を壊し、きれいに片付けた。

 参加した宮本百合子さん(9)=新城小3年=は「どんどん重ねると、1番高く積み上げられた」と笑みを見せた。紙コップの「分身」に好きなサッカーボールを描いた浦底竜衣(りゅうい)さん(12)=具志頭中1年=は「楽しかった。壊したときは少し悲しかったけど、気持ち良かった」と話した。