オスプレイ墜落から半年 調査報告書いまだ未公表


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎

 名護市安部の浅瀬に米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが墜落した事故から13日で半年を迎える。事故調査報告がいまだ公表されない中、事故後も県内ではオスプレイを含め米軍機による緊急着陸が相次いでいる。県民の不安は払拭(ふっしょく)されるどころか高まっている。

 安部での墜落事故はオスプレイが2012年に普天間飛行場に強行配備されて以降、県内で初めての墜落事故だった。事故後、県民は県民大会を開きオスプレイの撤去を求めたが、米軍は事故からわずか6日で飛行を再開した。

 米軍は事故を「浅瀬に着水」、沖縄防衛局も当初の墜落から「不時着水」に変更するなど、矮小(わいしょう)化し、日米地位協定などが壁となり日本側による主体的な捜査や規制も実現しなかった。

 普天間飛行場の所属機を巡っては、1月にAH1Z攻撃ヘリコプターがうるま市伊計島の農道に不時着し、6月1日にはCH53大型ヘリが久米島空港に、6日にはオスプレイが伊江島補助飛行場に緊急着陸した。10日にも奄美空港にオスプレイが緊急着陸するなど機体の不具合が表面化する事態が相次いでいる。