中部商(女子)1600R県新V 九州・南九州高校総体


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 九州高校総体は18日、沖縄県内外で県勢が出場して14競技を行った。熊本県立総合運動公園で行われた第70回全国高校陸上競技対校選手権南九州地区予選大会の女子1600メートルリレーで、中部商(岩永留奈、古波藏玲奈、上江洲夏実、津波愛樹)が3分51秒20で制して県新記録を樹立した。円盤投げの新垣太登(中部商)が46メートル41で頂点。ボートの男子カヤック1人乗りで山田義人(沖水)が1分56秒30で優勝。山田と喜友名泰志が組んだカヤック2人乗りも1分47秒03で頂点に立った。県勢のカヤック九州制覇は初。重量挙げ男子105キロ級の名護毅(沖縄工)、同105キロ超級の手登根武魁(宮古)、女子58キロ級の具志堅莉奈(豊見城)、同63キロ級の大湾ゆみか(豊見城南)、同69キロ級の大山未来(豊見城)が優勝した。なぎなたの団体試合で首里が頂点に立ち、レスリング男子55キロ級の徳比嘉二仁(南風原)も優勝した。ハンドボールの浦添女子は第2延長までもつれる粘りを見せ準優勝した。ヨットの男子学校対抗で知念が2位。柔道個人女子52キロ級の登川優衣(沖尚)が準優勝した。県内で開催したバレーボールは、男子西原が準々決勝で敗退した。

◆4選手ベストの走り/1走から首位維持

 表彰式での笑顔が中部商の4人の喜びを表した。「この選手たちなら」と県新記録更新を期待され続けた実力者たちが、九州の舞台で順位とタイムの双方の目標を実現させた。「練習通りの力を出せば大丈夫。自信を持ち笑っていこう」。レース前に互いに声を掛け合い、言葉通りの笑顔で締めくくった。「個々がベストといえる走りだった。心を一つにした成果です」。4人は同じ表現で万感の思いを表した。

 3分53秒02。2003年に同校の先輩たちがつくった県記録を常に意識し、練習に励んだ。迎えたこの日の決勝、前半で貯金をつくる、という大城正治、平良邦昭両監督の作戦の下、今大会100メートル2位の岩永留奈が一走に指名された。

 「誰がどこでも走られるように準備している」という選手らは、理想としていたレースを見せる。岩永が序盤から攻め、セパレートコースながらトップと分かる走りでリードを奪うと、エースの二走古波藏玲奈がトップスピードで引き離す。三走・上江洲夏実、アンカー津波愛樹も流れを切らさずに、県記録を1秒82塗り替えた。

 リレーだけでなく、それぞれが複数の種目をこなす。疲労も残る中、最終レースで4人の力が結実した。次はインターハイの全国舞台。3分50秒を切り、ファイナリストになるという新たな目標へ、気持ちを一つに挑む。