[ココロ・カラダ不思議つながり]10 6年生なのにおもらし…


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Q.6年生なのにおもらし…

 

 今日の質問は、6年生になって時々だけど夜に少しおもらしします。お母さんにも言えません。しなくなる方法はありますか? です。

A.寝ている間の射精かも

 

 時々起こる少しのおもらしということですが、それは寝ている間に起こる射精だと思います。射精とは、ペニスの先から精子を含んだ液(精液と呼びます)が出ることです。精子は男の人が持っている命のもとでしたね。男子の身体がおとなに近づくと、精巣もおとなになる準備のために、精子を作る練習を始める人が多いのです。

 作られた精子がたまると射精が起こります。射精をするためには、ペニスがぼっ起することが必要なんです。だから、ぼっ起は大切な動きで1日に何回も練習をしています。寝ている間にも練習をしていて、そのときに射精が起こることを夢精と呼びます。

 精子が作られ始めると、毎日3000万~5000万個の精子が作られると言われています。精液は精子と、乾燥に弱い精子を守り栄養を与える液体からできています。1回の射精で出る精液の量は小さじ1杯くらいで、白いトロリとした液体です。

 朝起きて下着がぬれていたら、匂いをかいでみてください。尿と精液は匂いが違うので、すぐに分かります。精液が乾いていたら尿とは違うゴワゴワした感じになっているので、肌にあたる様子でも分かります。下着がぬれていたり、ゴワゴワしたものが付いていたときは、新しいものに着替えて脱いだ下着のぬれている部分を洗面所で洗ってから、お洗濯のところに入れておきましょう。そのままポイッとではなく自分で洗っておくことが、おとなになろうとしている人のマナーです。

 射精は男子の身体がおとなに近づいたしるしで、恥ずかしいことでも汚いことでもありません。私はとってもうれしいことだと思っています。おうちの人にも伝えて、あなたの好きな食べ物などでお祝いしてもらうのもいいですね。

徳永桂子(とくなが・けいこ) 思春期保健相談士。

 心が生きると書く「性」、心が生きて交わる・お互いの心を生かして交わると書く「性交」の漢字の通り、子どもたちがありのままの自分を肯定できるように。豊かなパートナーシップを築けるように。みんなで明るく肯定的に性について語れたらいいなと思って活動中。

 新報小中学生新聞に「ココロ・カラダ不思議つながり」を連載中。著書に「からだノート~中学生の相談箱」(単著)「LGBTなんでも聞いてみよう~中・高生が知りたいホントのところ」(共著)など。