[ココロ・カラダ不思議つながり]12 双子はどうできる?


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Q.双子はどうできる?

 

 今日の質問は、双子はどうなったらできるのかなと思います。そっくりな双子とそんなに似ていない双子がいるのも、どうしてかなと不思議です。 小学5年生からです。

A.卵子が複数出る時もある

 

 女子のみなさんは、小さいときから「おちんちんがないから女の子」と言われてきたと思います。でも、それは間違いです。女子にもペニスと元は同じ部分だったクリトリスがあります。クリトリスは小さいので鏡を使うとよく見えますよ。

 それから「金玉がないから女の子」とも言われてきたと思います。実は、それも間違いです。女子にも卵巣と呼ばれる金玉が二つあります。温かくしておくとよく働くので、身体の中にあって見えないだけなんです。

 卵巣は、女の人が持っている命のもとである卵子が育つところです。それから今、背が高くなるなど成長しているよね。女子の成長に関わるホルモンも卵巣で作られているんです。

 卵子は子宮の左右にある二つの卵巣から、約1カ月に1個ずつ交互に出ます。でも時々、2個とか3個がいっぺんに出ることがあって、それぞれが男の人が持っている命のもとの精子と合体すると、双子や三つ子になります。卵子が2個の場合は、双子でも顔などの身体の特徴が似ていないことが多いです。

 卵子が1個でも、精子と合体したあと、細胞が増えていくときに、たまに別々に分かれることがあります。細胞というのは身体を作っているブロックのようなものです。遺伝子(命の設計図、DNA)が一緒なので、顔などの身体の特徴がそっくりな双子になります。

 ただし、遺伝子が同じでも、お休みしている遺伝子の場所が違ったり、育つときの周りからの影響が違ったりするので、好みや考え方は違う場合が多いです。人って遺伝子だけで全てが決まるわけではないんですね。

徳永桂子(とくなが・けいこ) 思春期保健相談士。

 心が生きると書く「性」、心が生きて交わる・お互いの心を生かして交わると書く「性交」の漢字の通り、子どもたちがありのままの自分を肯定できるように。豊かなパートナーシップを築けるように。みんなで明るく肯定的に性について語れたらいいなと思って活動中。

 新報小中学生新聞に「ココロ・カラダ不思議つながり」を連載中。著書に「からだノート~中学生の相談箱」(単著)「LGBTなんでも聞いてみよう~中・高生が知りたいホントのところ」(共著)など。