対馬丸の悲哀を劇に 那覇の児童生徒熱演


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 那覇青少年舞台プログラム(玉城祐子会長)は23日、那覇市の対馬丸記念館前広場で平和劇と詩の朗読会を行った。市内の小学5年生から高校3年生までの32人が、対馬丸の悲劇を描き、平和への思いを込めた踊りや歌を披露した。

対馬丸の平和劇を演じる那覇青少年舞台プログラムの子どもたち=23日、那覇市若狭の対馬丸記念館前広場

 劇は同会が平和について考える企画として2012年から毎年実施している。子どもたちは、同記念館の屋上が対馬丸の甲板の高さに合わせて造られているのを利用して出航や沈没の場面を演じた。歌や踊りを交えて疎開する学童らを乗せた対馬丸が撃沈した悲劇を表現した。

 力強いダンスを踊った多和田百恵さん(13)=上山中2年=は「つらい思いをして亡くなった人の代わりに伝えようと、100%の心で演じた」と述べた。

 那覇商業高3年の城間慶さん(17)は詩の朗読で「平和ってあるんだろうか」と問い掛け、与儀小5年の城間奏生君(10)は「何で戦争をするのか分からない」と語った。