置き去りから1年、乳児すくすく成長 那覇、警察は捜査継続


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦
男の子の乳児が着用していた(右)Tシャツと(左)現場に残されたトートバッグ(沖縄県警那覇署提供)

 生後間もない男の子の乳児が、2016年7月2日に沖縄県那覇市泊で見つかった保護責任者遺棄事件から、2日で1年を迎える。県中央児童相談所によると男児は「健康にすくすく育っている」という。一方、那覇署によると男児を置き去りにした保護者は見つかっていない。同署は男児が着用していたTシャツと現場に残されたトートバッグを改めて公開し、情報提供を求めている。

 男児は昨年7月2日午前2時30分、泊3丁目のベンチで4~5歳用の赤いTシャツを着用し、白黒しま模様のバッグの上に横たわる状態で発見された。

 那覇署はこれまで現場の聞き込みなどのほか、那覇市周辺の医療施設や保育園などに捜査の協力依頼をしているが、有力な情報は得られていない。

 那覇署は「事件の背景を解明する使命がある認識で捜査を続ける。服などで気になることがあれば少しでも情報がほしい」と呼び掛けている。情報提供は同署刑事第一課(電話)098(836)0110(内線311)。

 県警によると、県内では過去10年で3件の乳児の置き去り事件が起きている。また07年~11年には沖縄市や糸満市、読谷村で乳児の死体遺棄事件が発生した。