内定10人 入園できず 豊見城の保育施設 保育士不足、別園に


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 【豊見城市】豊見城市内の保育施設で必要な保育士を確保できず、今年4月から入園が内定していた10人が入園できなかったことが30日までに分かった。そのうち9人が、3月27日以降に別の保育園へ変更せざるを得なかったことが分かった。残り1人は育児休暇中の保護者が引き取った。

 市は、この保育施設で働いていた職員全員が退職する情報を2月末に得た後、3月1日に保育施設から「採用が必要な6人のうち4人は決まっている。残り2人も採用のめどは立っている」と連絡を受けた。

 しかし、市が指導監査した3月13日時点でも職員が決まっていなかったため、市は10日以内に採用するよう指導。保育士は見つからず、9人は27日以降に別の園に通うことが決まった。

 再発防止策として市はこの保育施設に対し、今後1年間、職員名簿と翌月のシフト表を市に報告することや、職員の離職や採用があれば3日以内に市に報告することなどを求めている。

 市は万が一、職員の採用のめどが立たなかった場合に備え、他の園の空きを確保するなど対策を取っていたが、保護者の1人から市に対し「保育士が足りないと分かった時点で通知してほしい」と要望があったという。

 県内では保育士不足が問題となっており、市の担当者は「必要な保育士を確保できるよう県もきちんと対策を示してほしい」と全県的な取り組みを求めた。