立候補予定者・本紙調査(中) 待機児童解消 保育士確保、要求強く 認可園増を求める声も


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 7月2日告示、同9日投開票の那覇市議選について、琉球新報社が立候補予定者67人に実施したアンケートの回答結果の2回目を紹介する。今回は、市政の重要課題となっている待機児童対策や、第一牧志公設市場の建て替え、那覇軍港の移転について質問した結果を紹介する。

 那覇市の待機児童数は昨年4月1日時点で全国3番目の多さだ。市は認可園の増設などに取り組み、今年4月には200人まで減少したが、一方で一部保育園では定員割れも生じた。保育園の配置や保育士不足など次なる課題もある。立候補予定者に待機児童対策について質問したところ、保育士の確保を求める声が最も多く40人で約6割いた。続いて、保育園の地域的な配置計画の見直しをした上で認可保育園を増やすべきとした人が14人だった。

市場の建て替え 早期実施が半数

 老朽化で建て替え予定の第一牧志公設市場については、関係者らの検討委員会を経て3月に市の基本計画が完成。現在地で建て替え、2022年度完成予定の計画だ。工事中は仮設店舗をにぎわい広場に建設する。一方、牧志公設市場組合は仮市場のにぎわい広場移転や建て替えの日程などで、基本計画に反対している。

 立候補予定者の33人は基本計画に基づいた早期建て替えを選んだ。一方、基本計画の再検討を求める人も15人いたほか「組合の意見を尊重するべき」と市場関係者などとの合意を重視する人も9人いた。

那覇軍港の移設 浦添市案が多数

 那覇軍港の移転について浦添市が提出する場所に移設すべきとしたのが20人で、SACO合意案とした7人を上回った。国と県、那覇、浦添の2市、那覇港管理組合で構成する移設協議会であらためて議論し決めた場所を選ぶ人も19人いた。

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<表の見方>

 待機児童対策に向けて最優先に取り組むべき政策について6項目から一つを選択。表では「認可保育園を増やす」を「認可保育園の増」に、「配置計画を見直した上で認可保育園を増やす」を「配置見直し認可園増」に、「保育士の確保に力を入れる」を「保育士の確保」に、「認可園だけでなく事業所内保育所を増やす」を「事業所内保育所増」に省略して表示している。

 第一牧志公設市場建て替えについては、基本計画に基づいて5項目から一つを選択。表では「早期に建て替えを進める」を「早期建て替え」に、「基本計画の中の仮設店舗場所を見直す」を「仮設場所見直し」に、「基本計画を見直し、スケジュールから再検討」を「基本計画再検討」に省略表示。

 那覇軍港の移設について7項目から一つを選択。「SACOに基づき浦添に移設」を「SACO案で浦添移設」に、「浦添市案を尊重し、浦添に移設」を「浦添市案で浦添移設」に、「移設協議会であらためて決定した場所に移設」を「移設協で決めた場所に」に省略して表示。

※告示前掲載(6月20日付)のため50音順で掲載します。