渡慶次(与勝) 空手男子個人形 初の頂点 県勢が表彰台独占


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 全九州高校体育大会は8日、鹿児島県など5県で県勢出場の7競技が行われ、空手男子個人形で渡慶次生馬(与勝)が初の頂点に立った。新城龍士郎(コザ)が2位、眞喜志勇哉(前原)が3位と県勢が表彰台を独占した。女子個人形は當間琉妃(浦添)が2位、上地日向(首里)は3位だった。男子個人組手の川満陸(前原)、田村斎喜(同)、女子の岡田桐香(浦添)、林愛由菜(沖尚)が8強に進んだ。水球の那覇西が初の大会Vと全国総体出場権を懸ける4強に駒を進めた。ソフトボールは男子読谷が準決勝進出を決めた。剣道女子個人のペリー里佳ニコール(興南)は8強に進んだ。弓道団体は男子興南と女子小禄が決勝トーナメントに進出したがいずれも1回戦で敗退。ソフトテニスの男女那覇西、男女名護はいずれも団体1回戦で敗れた。

◇因縁の相手倒す 渡慶次 “高校最後”で集大成

 渡慶次生馬(与勝)が新城龍士郎(コザ)との“因縁”対決を九州の舞台で制し、男子個人形で初の頂点に立った。県大会決勝では常に勝てずに2位、この夏の全国総体出場を懸けた県総体では準決勝で当たり敗れ、全国切符を逃していた。高校最後の大会で宿敵を倒した。「何が何でも勝ちたかった。うれしい。高校生活の集大成になった」と喜びをかみしめた。

 「がちがちに緊張して」1回戦は3-2と苦戦。同じセーパイで臨んだ2回戦は吹っ切って完勝し、3回戦で「乗った」。準決勝は前原2年の真喜志勇哉との県勢スーパーリンペイ対決となり、持ち前のパワーと気迫を前面に出し、4-1で下した。

 新城との最後の決勝はアーナンだった。偶然先攻だったことも幸いし「相手を気にしないで済んだ」。数をこなせておらず、一番の得意な形ではないものの、武器のパワーを信じて「苦手も不安もここまで来たら関係ない」と思い切り演武し、上がった旗は3-2と1本多かった。

 「勝率はあっち(新城)が上だが、やはり最後に勝ててうれしい」。新城を撃破するという意義深い勝利での九州V。渡慶次は今後も続けるという空手の稽古にまい進していく。